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「エネルギー・環境に関する選択肢」に関する意見を公表(日化協)

 一般社団法人日本化学工業会(日化協)はこのほど、「エネルギー・環境に関する選択肢」に関する意見を取りまとめ、公表した。日化協の意見書では、政府のいずれのシナリオにおいても電力コストの大幅上昇により、化学産業の成長性と国際競争力を毀損し、ライフラインの維持に不可欠な化学品供給にも支障をきたすと指摘。また、シナリオの確実性が明示されておらず、リスク対策も不明であり、見直すべき点が多いが、「限定された3つの選択肢から選ぶとすれば、エネルギーに多様性がある20-25シナリオを選ぶ」としている。
 化学産業の電力コストは、20-25シナリオにおいても、年間1,700億円のコスト増となる。日本の化学産業は、これまでの省エネ努力の積み重ねで、世界最高水準のエネルギー効率を達成。日化協では、すでに他の先進国と比較しても、省エネ投資額は極めて高い水準に到達しており、過度な省エネ目標の設定は、産業の存立を危うくすると警鐘を鳴らす。現状においても、化学産業の海外生産比率は、2000年の12%から、2010年の17%へと増加しており、今回のシナリオは、海外生産シフトを更に加速させるものと指摘。製造拠点の国内立地がますます困難となるため、国内雇用が大きく減少し、地域経済を直撃することを懸念している。さらに、医療用化学品、水道水殺菌用の次亜塩素酸ソーダといった社会のライフラインに欠かせない製品の供給にさえ支障をきたすこともあり得るとして、新たな技術、産業、雇用を生み出すためには、わが国の政策的資源を集中的に投下し、コスト優位な、安定でかつ先進的なエネルギー基盤を構築していくことが必要との認識を示している。
 地球温暖化問題については、「LEDや有機ELによる照明の高効率化」「断熱材、遮熱材等の省エネ住宅」「エコカーの軽量化」「リチウムイオン電池」「太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー」等の分野へ先端材料を供給している化学産業は、地球温暖化対策、環境課題克服等により世界のグリーンイノベーションをリードする産業であると強調。過大なコスト負担は、化学産業の地球温暖化問題に対する貢献を阻害するとの考えを示している。省エネルギー、再生可能エネルギー導入の実現可能性についても言及。国家全体のエネルギーシナリオとしては、家庭、業務、運輸も含めて、各部門での実現の裏付けを取り、確度・可能性を考慮した実現可能な省エネルギー目標を再検証すべきであり、政府のシナリオは、理想・願望的な可能性の提示にとどまっていると指摘している。
 詳細は、http://www.nikkakyo.org/を参照。

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