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「エネルギー政策と原発再稼働」企業調査結果を発表(ロイター通信社)

ロイター通信社は27日、8月のロイター企業調査(エネルギー政策と原発再稼働)の結果を発表した。調査対象は大企業・中堅企業400社で、調査期間は8月6~21日。回答数は約270社で製造、非製造がほぼ半数となっている。設問は「2030年の原発比率」「電力調達の変更」「電力コスト上昇への対応」「原発比率低下に伴う経済成長率」「原発再稼働への対応」など。

政府の目指すべき2030年の原発比率の方向性については、「15%」が最も多く39%。次いで「20~25%」(25%)、「0%」(19%)、「エネルギー基本計画の45%程度」(6%)、「震災前の26%程度」(4%)の順で多くなっている。

ロイターでは、回答企業の声を紹介。全体の1割を占めている従来型の原発依存を支持する企業からは「規制や制約の多い状況下では、製造業が日本にとどまる気が失せてしまう」(機械)、「日本は燃料の多くを輸入に頼っているため、さらに輸入を増やすことにリスクを感じる」(金属製品)といった意見が寄せられた。「20~25%」が妥当と回答した企業からは、「代替エネルギーの確立には50年かかる」(繊維)、「再生可能エネルギーの大規模供給の実現可能性はハードルが高く、効率性もまだ低い」(サービス)など、原発比率の低下方向には賛成ながら実現に長期間かかることを理由に挙げている回答が目立った。原発15%を支持する企業からは、「あと15年という時間軸の中で廃止は非現実的であり、世論からみて原発新設も厳しい。老朽原発の代替を別のエネルギーに求めていくと必然的に15%程度になるのではないか」(ゴム)といった、実現性を踏まえた回答が目立った。「0%」を支持する企業からは、「原発事故はコントロールできないことが明らか」(建設)、「原発事故後の撤退コストが無限大であり、民間企業の事業ではない」(サービス業)などの意見があった。

全国で停止中の原発再稼働についての対応に関する設問では、「新安全基準作成と新基準での確認で再稼働」とする回答が最多で49%と半数近くを占めた。次いで「大飯原発程度の安全確認と防災設備の設置」(24%)、「大飯原発と同様の安全確認と対策」(15%)、「すべての再稼働を認めない」(9%)の順で多くなっている。

大手マスコミによる2030年時点の原発比率に関する世論調査結果は、すでにいくつか実施されている。毎日新聞が6月2、3日に行った調査(有権者1638世帯、有効回答率62%)では、「緩やかに減らして15%」(48%)、「ゼロ」(25%)、「数値目標を設けない」(15%)、「震災前に近い20~25%」(7%)の順で多くなっており、NHKが20歳以上1675人を対象に7月6~8日に行った世論調査(有効回答率65%)では、「15%程度」(40%)、「ゼロ」(34%)、「20~25%程度」(12%)との回答があった。朝日新聞の調査(7月7~8日、有権者3162世帯対象、有効回答率57%)では、「ゼロ」(42%)、「15%」(29%)、「20~25%」(15%)、読売新聞が7月13~15日に行った世論調査(有権者1720世帯対象、有効回答率63%)では、「震災前の半分程度の15%」(46%)、「ゼロ」(29%)、「震災前より少し減らして20~25%」(17%)、共同通信の世論調査(8月11~12日、有権者1463世帯対象、有効回答率70%)では、「ゼロ」(42%)、「15%」(34%)、「20~25%」(17%)という結果がそれぞれ発表されている。

原発比率「15%」と「20~25%」の合計が過半数を超えたのは、「毎日:55%」「NHK:52%」「読売:63%」「共同:51%」で、「ゼロ」が最も多かったのは朝日と共同の42%。今回のロイターの調査は企業が対象のため、各社の調査とは一概に比較はできないが、国民各層の意見を探る上では参考となりそうだ。

詳細は、http://jp.reuters.com/article/jpeconomy/idJPTYE87Q02X20120827?sp=true参照

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