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第13回会合(9月4日開催)の配付資料を公開(エネルギー・環境会議)

 政府はこのほど、4日に開いたエネルギー・環境会議の配付資料を公開した。会議では、「国民的議論に関する検証会合の検討結果」「エネルギー・環境戦略」などについて議論。古川国家戦略担当相は、「戦略策定に向けて~国民的議論が指し示すもの~」を示し、会場内で怒号や野次が飛び交う中で行われた意見聴取会や、その影響もあって6800人に参加を呼び掛けて6500人以上が出席を断った討論型世論調査の検証結果についても発表。朝日新聞を除く、大手マスコミの世論調査で原発維持が原発ゼロを上回り、多くの経済団体が政府の3つの選択肢に疑問を呈している中で、「大きな方向性として、少なくとも過半の国民は原発に依存しない社会の実現を望んでいる。一方で、その実現に向けたスピード感に関しては意見が分かれている」という表現を使用した。
 一方、枝野経済産業相は「エネルギー・環境戦略策定に当たっての検討事項」として、原発をゼロとする場合の課題や再エネ・省エネの課題等に関する資料を提出。資料では、青森県との約束、電力需給のひっ迫・料金値上げ、CO2削減目標の放棄と国際関係への影響、日米関係、化石燃料調達への支障と地政学的リスクといった課題のほか、再生可能エネルギーや省エネの急速な導入も実現可能性が極めて低い状況にあることを20ページにわたって提示。国家戦略室が示した3つのシナリオの実現性の乏しさを遠回しに認めた内容となっている。
 国家戦略室の現実感を欠くシナリオと政府の対応に対する疑問・批判は各方面から巻き起こっている。政府の説明不足の影響もあり、各選択肢の経済に与える影響についての国民への理解は深まっていない。枝野大臣でさえ、「原発ゼロで経済にはむしろプラス」と発言していたが、今回の資料提出で事実上、前言を撤回した。日本商工会議所の機関紙「会議所ニュース」に寄稿した地球環境産業技術研究機構(RITE)の秋元圭吾氏は、「そうあって欲しいという願望ではなく、蓋然性の高い事実を正しく理解し、冷静な意思決定が求められる」と政府の対応に警鐘を鳴らす。
 日商では、今回示された選択肢はいずれも実現可能性に乏しく、安定供給、エネルギー安全保障コスト・経済性を軽視していると指摘。3~5年先、10年先の電力供給の見通しなど時間軸を示し、2030年に至るプロセスを示すとともに、再生可能エネルギーと省エネルギーについては、国民負担の許容範囲を含め現実的な目標を立てるべきとしている。
 詳細は、http://www.npu.go.jp/policy/policy09/archive01_13.htmlを参照。

   国家戦略室http://www.npu.go.jp/
   日本商工会議所http://www.jcci.or.jp/news/jcci-news/2012/0718183959.html
   日商環境ナビhttp://eco.jcci.or.jp/

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