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「エネルギー・環境に関する選択肢」への意見を公表(中経連)

2012年8月9日 木曜日

 一般社団法人中部経済連合会(中経連)はこのほど、「エネルギー・環境に関する選択肢」への意見を取りまとめ、公表した。意見書では、政府の「選択肢」で示されたシナリオの前提条件について、先月閣議決定した「日本再生戦略」で目指す経済成長率より低い数値でエネルギーの需要予測を行っている点や、省エネ・再エネの目標値が「現実感を欠く」点を問題視。各シナリオとも、2030年のGDP が、自然体ケースと比べ低い水準に止まると予想しており、「電力価格の大幅上昇、家庭における可処分所得の減少のみならず、製造業においては海外移転が加速し、国内雇用の維持に深刻な影響が生じる」として、「いずれのシナリオも、エネルギーの安定・安価・安全な供給という国民・産業の期待に応えるものではない」との見解を示すとともに、「十分な情報・実現性の高い見通しの提示と時間をかけた検討を願う」と政府に注文を付けている。
 政府の示すシナリオに対する疑問・批判が各方面から巻き起こっている。シナリオの前提条件や根拠が不明確な数字を使用している点など、首をかしげる内容が数多く含まれているためだ。示された3つのシナリオの前提となった実質経済成長率(1.1%/年)と、日本再生戦略が目指す成長率(2%/年)とが矛盾している点は、7月18日に日本商工会議所が公表した意見書でも指摘。今後、日本再生戦略を展開すれば、エネルギーが足りなくなることは明らかであり、整合性に欠ける。日本再生戦略で成長のシナリオを示していながら、3つのシナリオでは、どのシナリオも電気代、ガソリン代の大幅な上昇や成長率の低下、失業者数の増加など国民生活と産業、雇用に大ダメージを与えることを前提にしている。
 再生可能エネルギーの急速な導入も実現可能性は極めて低い。再生可能エネルギーの比率を35%にするために、2030年までの18年間、日本最大級のウインドファーム相当の風力発電所を毎年30カ所建設し、毎年1000カ所のメガソーラーを設置し、住宅1000万戸に太陽光パネルを設置しても、まだ電力は足りないことから、太陽光パネルの設置不可能な住宅200万戸には、強制的に改修を義務付けるという内容も含まれているから驚きだ。再エネ導入に伴って必要となるバックアップ用の火力発電所の建設等のコストは示されていないという問題もある。送電等に必要な系統対策コストについては、6月19日にゼロシナリオで21兆円、15シナリオで12兆円と試算していたものを、10日後の6月29日にはゼロシナリオで5.2兆円、15シナリオでは3.4兆円として発表。その試算の根拠は未だに示されていない。
 非現実的な省エネルギーの前提にも問題が多い。ゼロシナリオでは、住宅を新築・改築する際には最高効率の省エネ住宅しか認めない、自動車も最高効率の省エネ車以外は市街地への乗り入れ禁止など厳しい使用制限を設ける、既存の石油ストーブやガスストーブは販売禁止、厳しい省エネ基準に適合しない古いアパートやマンションの賃貸は禁止する、などの国民生活に多大な負担を強いる極端な省エネを前提としている。
 日本商工会議所では、今回示された選択肢はいずれも実現可能性に乏しく、安定供給、エネルギー安全保障、コスト・経済性を軽視していると指摘。3~5年先、10年先の電力供給の見通しなど時間軸を示し、2030年に至るプロセスを示すとともに、再生可能エネルギーと省エネルギーについては、国民負担の許容範囲を含め現実的な目標を立てるべきとしている。
 詳細は、http://www.chukeiren.or.jp/news/pdf/20120808.pdfを参照。

   話そう「エネルギーと環境のみらい」http://www.sentakushi.go.jp/
   国家戦略室http://www.npu.go.jp/
   日本商工会議所http://www.jcci.or.jp/news/jcci-news/2012/0718183959.html
   経済同友会http://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2012/120808a.html
   日本経済団体連合会http://www.keidanren.or.jp/policy/2012/057.html
   日本鉄鋼連盟・日本基幹産業労働組合連合会http://www.jisf.or.jp/news/topics/120620_2.html
   日商環境ナビhttp://eco.jcci.or.jp/

「エネルギー・環境に関する選択肢」に関する意見を公表(日本経済団体連合会)

2012年8月1日 水曜日

一般社団法人日本経済団体連合会はこのほど、「エネルギー・環境に関する選択

肢」に関する意見を取りまとめ、公表した。意見書では、エネルギー政策に求められ

る基本的視点として、「安全性を大前提に、エネルギーの安全保障(安定供給)、経

済性、環境適合性の適切なバランス確保」「政策の費用対効果や、国民生活、企業活

動への影響を十分考慮し、成長や国民生活に必要なエネルギーを確保」「省エネル

ギーや再生可能エネルギー技術の開発・普及に最大限努力」「エネルギーの需給

ギャップが生じないよう、現実的な導入可能量は十分精査」「リスク分散と資源国に

対する交渉力確保の観点から、エネルギー源の多様な選択肢を維持」「地球温暖化問

題には、経済との両立を図りながら着実に取り組むべき」などを提示。「エネル

ギー・環境に関する選択肢」の3つのシナリオについては、各シナリオ共通の問題点

として、「エネルギー需要の予測の前提となる経済成長率の想定が、政府の成長戦略

との整合性がない」「省エネは、現行の野心的なエネルギー基本計画を、さらに上回

る水準を想定」「再生可能エネルギー等も、実現可能性の検証は不十分で裏打ちする

対策も不透明」「省エネ・再エネ等の導入量は、楽観的なものではなく、経済性を含

め現実的な想定とすべき」「政府のエネルギー政策は、国民生活や産業、雇用を守る

ものでなければならない」「産業の国際競争力や雇用への影響などについての詳細な

分析がなされていない」「温室効果ガスの排出削減について、国際的公平性の検証が

なされていない」などの点を指摘している。

わが国がとるべき選択肢については、「3つのシナリオとも実現可能性や経済に及

ぼす影響など問題が多い」として、より現実的なものに再構築する必要性を強調。5

年以内を目途に、エネルギー分野の技術革新、省エネ・再エネ技術の導入状況と国民

負担の関係、国際情勢、原子力に対する国民の信頼回復等の動向を検証し、エネル

ギー・環境政策を抜本的に見直すべきとしている。

詳細は、http://www.keidanren.or.jp/policy/2012/057.htmlを参照。

「『エネルギー・環境に関する選択肢』に対する意見-東日本大震災・原発事故からの復興と成長のために実現性ある選択を-」を公表(日本商工会議所)

2012年7月18日 水曜日

日本商工会議所は18日、6月29日に政府より示された「エネルギー・環境に関する選択肢」に対して意見書をとりまとめ公表した。今後、野田総理大臣はじめ関係大臣、政府、国会等に提出するとともに、各地商工会議所と連携して広く国民に訴えていく。

意見書は、政府が示した選択肢について、政策の選択肢として国民に問うには不明な点が多く、実現可能性の検証も不十分であることを、問題点を列挙して指摘し、「時間軸を示したエネルギー政策」「原子力発電の安全性確保」「実現可能性のあるエネルギー政策」を求めている。

 

添付資料:

○「エネルギー・環境に関する選択肢」に対する意見-東日本大震災・原発事故からの復興と成長のために実現性ある選択を-

○参考資料

(参考)
「エネルギー・原子力政策に関する意見」を決議(平成24年4月19日)

http://eco.jcci.or.jp/news/5465.html

 

日本商工会議所http://www.jcci.or.jp/