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原発稼働停止で3.6兆円のコスト増 電力需給小委、報告書まとまる(会議所ニュース11/1号)

2013年11月12日 火曜日

原発稼働停止で3.6兆円のコスト増
 電力需給小委、報告書まとまる

発言する清水委員

 経済産業省は10月9日に第2回、同月23日に第3回(今季最終回)の電力需給検証小委員会を開催。「電力需給検証小委員会報告書」を取りまとめた。
 同会合には、日本商工会議所から、第1回に引き続き中小企業政策専門委員会の清水宏和委員(東京商工会議所・環境委員会委員、清水印刷紙工・社長)が参加した。
 今回、清水委員の意見に基づきコスト面の検証が行われ、同報告書にも記載された。また、電気料金の上昇抑制と電力の安定供給に向け、中小企業の実情を訴えた清水委員の発言が多く盛り込まれた内容となっている。
 同報告書には、次のような内容が記載されている。①厳冬となるリスクを織り込んだ上でいずれの電力会社管内も電力の安定供給に必要な予備率を確保できる見通し。②北海道については、予備率の絶対値を考慮する必要がある。具体的には、予備率は7.2%で、その実数は41万kW。一方で、例えば苫東厚真発電所4号機が停止すると、70万kWが喪失されることなる。これに加え、電力融通は連係線設備容量の60万kWに制限されており、予断を許さない状況。③原子力発電の稼働停止による、燃料費の試算結果は2013年度で3.6兆円の増加でコスト増も深刻な問題。なお、第2回会合で泊原発が再稼働した場合の北海道電力管内における電力需給状況を客観的なデータとして示すべきとの意見が複数の委員から出されたが、報告書への掲載は見送られた。
 本委員会でまとめられた報告書は、10月28日に開催された総合資源エネルギー調査会の第8回基本政策分科会で報告された。今後、政府がその内容を踏まえ、今冬の電力需給対策を決める。(了)

【関連記事】
 ▽「エネルギー政策に関する意見-新たなエネルギー基本計画の策定に向けて-」を公表(2013年10月31日)
  http://eco.jcci.or.jp/news/9685.html
 ▽今冬の電力需給の検証始まる 安定供給めどは確保も(会議所ニュース10/21号)
  http://eco.jcci.or.jp/news/9649.html
 ▽責任あるエネルギー政策が必要 総合資源エネルギー調査会で意見陳述(会議所ニュース8/1号)
  http://eco.jcci.or.jp/news/9213.html
 ▽電気料金値上げによる関西地域の製造業への産業影響(会議所ニュース7/11号)
  http://eco.jcci.or.jp/news/9015.html

日商環境ナビ http://eco.jcci.or.jp/

今冬の電力需給の検証始まる 安定供給めどは確保も(会議所ニュース10/21号)

2013年10月23日 水曜日

今冬の電力需給の検証始まる
安定供給めどは確保も 

 経済産業省は1日、第1回電力需給検証小委員会を開催した。同小委員会は、この冬における電力需給の検証を行う。日本商工会議所からは、中小企業政策専門委員会の清水宏和委員(東京商工会議所・環境委員会委員、清水印刷紙工・社長)、秋元圭吾委員(日商エネルギー・原子力政策に関する研究会委員)が参加した。

 今回の会合では、電力各社がこの冬の電力需給の見通しを提示。全ての電力会社管内で安定供給に最低限必要とされる余力は確保される見通しとなった。ただし、北海道電力については、他社からの電力融通に制約があり、発電所がトラブルで停止した場合、電力不足に陥る可能性があるとしている。

 清水委員は、「計画外の一部電源停止による供給能力不足は今もなお心配される。これからは電源脱落をいかに防止するか、そのためのリスク管理手法の検証がより重要になってくる」と指摘。「特に北海道においては、他の地域に比べて発電所一基に依存する比率が高いはずなので、より慎重なリスク評価・管理が必要になってくる」と強調した。さらに北海道における今冬の需給見通しについては、原子力発電所が停止した状態での供給力で算定されていることから、「参考値として泊原発が稼働した場合、どの程度予備率を向上させることができるか、国民にも示す必要がある」との考えを示した。

 また、電力需給状況だけではなく、「電力料金」も重要な論点であると指摘し、可能な範囲で見通しを示すよう求めた。(了)

「無理のない節電」必要 コスト増深刻 3.8兆円が海外流出(会議所ニュース5/1号)

2013年5月7日 火曜日

(会議所ニュース 平成25年5月1日号掲載記事)

「無理のない節電」必要 
コスト増深刻 3・8兆円が海外流出

 経済産業省は4月19日に第3回、23日に第4回「電力需給検証小委員会」を開催。今夏の電力需給に関する同委員会の報告書を第4回会合で提示した。同報告書は今後、細部の修正を経て公開される予定。 
 日本商工会議所からは、第1回、第2回に引き続き、日商中小企業政策専門委員会の清水宏和委員(東京商工会議所・環境委員会委員、清水印刷紙工・代表取締役社長)、秋元圭吾委員(日商エネルギー・原子力政策に関する研究会委員)が参加した。 
 今回提示された報告書には、今夏が2010年並みの猛暑となった場合においても、全ての電力管内で電力の安定供給に最低限必要な予備率3%を確保できる見通しと記載。ただし、見通しは大飯原子力発電所3、4号機の稼働を見込んでのもの。加えて同原発が稼動しなかった場合などの大規模な電源脱落が発生した場合には、電力需給が逼迫する可能性があり、引き続き予断を許さない状況であることも併記している。また、原子力発電所の稼働停止に伴う火力発電の燃料費が2010年度比で3.8兆円増加するとの試算も明記。火力発電所の燃料費増加に伴うコスト増が深刻な問題であることが改めて浮き彫りになった。
 同報告書には、コストに関する分析が記載されたほか、火力発電所の計画外停止のリスクや専門家派遣による省エネ指導の必要性なども記載され、清水委員、秋元委員からの指摘事項が多く盛り込まれた内容となっている。
 今回提示された報告書を受けて、清水委員は、「電力の需給検証とコスト検証は切り離して考えられるものではない」と強調。電気が足りていても「価格的な評価」が今後の課題であると指摘した。 
 政府は、今回とりまとめた報告書を元に「無理のない範囲での節電要請」を行う予定にしている。 
 日商では喫緊の課題である電力の安定供給と料金抑制のため、安全を確保した原子力発電所の再稼働を今後も要望していく。(了)

<関連記事>
  ▽夏季電力需給の見通し、提示 日商計画外の停止を懸念(会議所ニュース4/21号)
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  ▽夏季の電力需給の検証スタート 日商から委員参加(会議所ニュース4/11号)
     http://eco.jcci.or.jp/news/8431.html
  ▽電気料金値上げに意見(会議所ニュース3/11号)
     http://eco.jcci.or.jp/news/8240.html
  ▽四国電力が電気料金値上げを発表(会議所ニュース3/1号)
     http://eco.jcci.or.jp/news/8075.html

 

夏季の電力需給の検証スタート 日商から委員参加(会議所ニュース4/11号)

2013年4月12日 金曜日

夏季の電力需給の検証スタート
日商から委員参加

 

 経済産業省は3月22日電力需給検証小委員会の第1回会合を開催。夏の電力需給の検証を開始した。昨年より1カ月早い着手で4月中に節電目標を含む対策をとりまとめる。委員構成も見直された。昨年の検証会合は有識者のみで構成されていたが、産業界から2名の委員が加わった。うち1名は日本商工会議所中小企業政策専門委員会の清水宏和委員(東京商工会議所・環境委員会委員、清水印刷紙工・代表取締役社長)。

 清水委員からは、「中小企業にとっては電力需給とともに電気料金の値上げが大きな懸念事項である」と中小企業にとって電気料金の値上げが電力需給状況と並ぶ最大の懸念事項であると指摘。「自家発電などの対応策のない中小企業は休日出勤や時間外労働で対応することになり、人件費が急激に増加する」、「今後、電気料金の値上げが続くようであると、中小企業にとって死活問題となる」と強調した。

 これについて、秋元圭吾委員(日商エネルギー・原子力政策に関する研究会委員)が、「検討資料にコストが抜けている。北海道電力の資料で、石油増で対応した実績があるが、それにかかるコストは書かれていない。しかし、それが電気料金に反映される」と指摘。電気料金について同委員会で議論するよう求めた。他の委員からもコストの重要性について指摘があった。

 経済産業省では今後、コスト面の影響も含めて需給対策を検証していく。

 東京電力に始まった電気料金の値上げは全国に波及している。関西電力と九州電力は5月から値上げを実施、東北電力と四国電力が現在、審査を受けている。北海道電力も4月中にも値上げを申請する方針だ。

 日商では喫緊の課題である電力の安定供給と料金抑制のため、安全を確保した原子力発電所の再稼働を今後も要望していく。(了)