‘原子力発電’ タグのついている投稿

「発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準(設計基準、シビアアクシデント対策、地震・津波)骨子案」に対する意見

2013年3月1日 金曜日

日本商工会議所は28日、原子力規制委員会が平成25年2月6日~28日に実施した「発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準(設計基準、シビアアクシデント(SA)対策、地震・津波)骨子案」に対する意見募集に応じて、意見を提出した。
全文は以下のとおり。
http://www.jcci.or.jp/iken20130228.pdf

「原発は嫌だ。でも値上げも嫌だ」論の愚昧(会議所ニュース11/21号)

2012年11月21日 水曜日

(会議所ニュース11/21号掲載記事)

 日本商工会議所では、原子力発電を含む多様な電源構成の維持の必要性を訴えている。「原発ゼロ」を掲げる人々は、それにより発生する影響を十分に認識しているのだろうか。今回は、21世紀政策研究所の澤昭裕氏の執筆記事を紹介する。

 「原発は嫌だ。でも値上げも嫌だ」論の愚昧

 国際環境経済研究所 所長 澤 昭裕 氏

  ⇒全文は、https://eco.jcci.or.jp/wp-content/uploads/2012/11/cci-news1121.pdfをご覧ください。

<要約>
◆政治家や官僚が「原発ゼロ」に向かう事情
 「世論」は、足りないものを強く求める傾向がある。エネルギー政策についていえば、福島原発の後は、まずは安全性、次は経済性(料金値上げ反対)だった。その世論に迎合する形で政府が脱原発を強行して、その結果停電が起こりそうだとなれば、今度は安定供給を求めるだろう。世論とはそういう移り気なものだ。足もとの世論の動向に左右されずに、エネルギー政策全般の整合性に目を配るのが、政治や行政の責任ではないだろうか。
◆何も決めずに先送りしたのと同じ
 政府のエネルギー・環境会議が定めた「革新的エネルギー・環境戦略」では、再生可能エネルギーを大量に導入するため、全量固定買取価格制度(フィードインタリフ=FIT)を運用し、政府予算も大きく伸ばすことが予定されている。しかし、これらの施策による電気料金や税金などの経済的負担がどの程度に国民に掛かってくるかは、明示されておらず、それを国民の前に提示するのは、今年末を「目途」として先送りされている。このような政策提示の仕方は、これまで見たことがない。さらに、再生可能エネルギー、特に風力と太陽光などは精緻に積み上げられた再生可能エネルギー開発計画があるわけではない。結局、この計画は「気合いの目標」でしかないのである。電力供給設備投資や省エネが実現できなければ、電力需給の逼迫は避けられない。その際には電気料金は高騰する。
◆国民経済や雇用の観点こそが重要だ
 日本に原子力発電が必要な理由は、量の安定供給の問題だけではなく、まさに国民経済や雇用の観点からなのである。地域経済の中枢を担い、これまで日本の製造業を支えてきた優れた技術を有する企業でも、血と汗がにじむコスト削減努力を不断に続けている製造現場からすれば、1%の電気料金のアップでさえ大きく響くのである。日本は国際的に電気料金が高いと言われながらも、原子力発電があって、何とかこれまでの電気料金でやってこられた面もある。結局、肝心要の議論は、原発を止めることでどこまで日本経済がもつか、なのである。
◆革新的な技術開発が進まない恐れ
 再生可能エネルギーの導入を促進するために、7月からわが国に導入されたFITだが、この制度は問題が多い。第一の問題点は、ユーザー負担があまりに高すぎることだ。法律上、導入後3年間は、事業者の利益が実質的に保証されることになっていることもあり、買い取り価格はロビイングしていた側でさえ驚くほど有利なものになったといわれている。第二の問題点は、この制度では革新的な技術の開発が進まない、ということだ。仮に極めてチャレンジングな研究開発に取り組んだとすれば、それが実用化される数年先には買い取り価格は下がっているだろうから、その投資は回収できないのである。さらに、同じ太陽光発電事業者間での競争もないため、自らコストダウンのための技術開発をしようという気になるはずがない。
 再生可能エネルギーは質、量、コストのいずれの面でも未熟な段階にある。開発や実用化への挑戦自体は歓迎だが、根拠もなく過度の期待を抱くのは危険な賭けというほかない。
◆ファイナンス問題
 東日本大震災で明らかになったのは、国の基準を守ったからといって、原発事故を起こした電力会社はその損害賠償責任を免れないということだ。電力会社のみが無限賠償の責任を負う現行制度のままでは、ファイナンス面の問題が生じ、電力会社への民間投資や融資は停滞してしまうだろう。設備産業である電力会社は、資金調達が行き詰まれば、新規の発送配電設備や関連情報システムに必要な投資を行なうことが困難になる。もちろん、原子力事業を継続することも難しくなってくるはずだ。

(参考)
  ▽人々は「ゼロリスク」を本当に求めていたのか(会議所ニュース11/11号)
       https://eco.jcci.or.jp/news/6816.html
    ▽原発再稼働の現場-大飯原発を例にして-(会議所ニュース11/11号)
     https://eco.jcci.or.jp/news/6805.html
  ▽電力供給を支える現場力-関西電力海南発電所の苦闘-(会議所ニュース11/1号)
     https://eco.jcci.or.jp/news/news_front/6718.html
  ▽「今冬のエネルギー動向に関するアンケート調査」札幌商工会議所(会議所ニュース11/1号)
     https://eco.jcci.or.jp/news/6677.html
  ▽電機と電気―経営と生活(会議所ニュース10/21号)https://eco.jcci.or.jp/news/6597.html

電力供給を支える現場力-関西電力海南発電所の苦闘-(会議所ニュース11/1号)

2012年11月5日 月曜日

(会議所ニュース11/1号掲載記事)

 日本商工会議所では昨年来、「原子力の安全性強化」と「電力の安定供給、料金抑制の確保」を求めてきた。しかし、政府の取組みは遅れており、国民、企業の節電努力とともに、火力発電の増強が需給を支えている。今回は日商エネルギー・原子力政策に関する研究会委員の澤昭裕氏(国際環境経済研究所所長)からのレポートを紹介する。

電力供給を支える現場力-関西電力海南発電所の苦闘-

 国際環境経済研究所 所長 澤 昭裕 氏

 ⇒全文は、https://eco.jcci.or.jp/wp-content/uploads/2012/11/cci-news1101.pdfをご覧ください。

<要約>
 いったん長期計画停止運用とした火力発電ユニットは、設備の劣化が激しいため、再度復帰させることは非常に難しい。
 関西電力海南発電所の2号機は、中長期的な需給状況や経済性などを踏まえ、01年から長期計画停止中だった。ところが、原発が次々と停まる状況下、この夏の電力供給を支えるために再稼働させることが急きょ決まったのである。そこで急きょ昼夜交代で復旧が全力で行われた。また、通常、石油火力はピーク時にしか動かさなかったが、原発停止の影響で、ミドルピーク的に運用されることになったため、協力会社を含めた運営体制に大きな変更も要した。
 大飯原発の再稼働ばかりが世の中の耳目を引くが、それだけでは供給が不足するとして、長期停止していた設備の再稼働が決まった石油火力発電所での苦闘は、もっと世の中に知られてもよいのではないだろうか。エネルギー政策上の問題や論争と、電力供給の現場は、本来直結して考えなければならないはずだ。

(参考)日商意見:当面の原子力発電の必要性は明らか
 
9月19日に原子力規制委員会が発足し、新たな安全基準の策定、地域の防災対策などの検討を進めている。
 日本商工会議所では、これまでに政府が蓄積した知見を活用し、原子力の安全性強化を着実・迅速に進め、安全性が確保された原子力発電を速やかに再稼働すべきと求めている。当面の原子力発電の必要性は明らかであり、政府において積極的に国民、地元に対して説明を行うべきである。特に今冬のみならず今後3~5年の電力供給と料金安定の道筋を明確に示す必要がある。

(参考)
  ▽電機と電気―経営と生活(会議所ニュース10/21号)https://eco.jcci.or.jp/news/6597.html
  ▽基準値の意味を正しく知ろう(会議所ニュース10/11号)https://eco.jcci.or.jp/news/6509.html
  ▽「ドイツの電力事情~理想像か虚像か~」(会議所ニュース9/21号掲載記事)
     https://eco.jcci.or.jp/news/6417.html
  ▽「エネルギー・環境に関する選択肢」を深く正しく理解しよう(会議所ニュース9/1号掲載記事)
     https://eco.jcci.or.jp/news/6308.html
  ▽失われた40年を招く「エネルギー・環境に関する選択肢」(会議所ニュース8/21号掲載記事)
     https://eco.jcci.or.jp/news/6212.html